日本共産党神奈川県委員会

JCP-kanagawa

石油コンビナート災害から労働者と住民を守るために 日本共産党神奈川県委員会の緊急提言

日本共産党神奈川県委員会は、「石油コンビナート災害から労働者と住民の命を守るため緊急提言」を発表しました。(全文はPDFを参照)

提言タブロイド判(pdf, 12MB)
石油コンビナート災害から労働者と住民を守るために「緊急提言」.pdf

県下のコンビナート地区(京浜臨海地区、根岸臨海地区、久里浜地区)には、全国的にみても石油や高圧ガスなどが集中し(石油類7.7%、高圧ガス13.8%)、他に毒物・劇物・放射性物質などさまざまな危険物が存在しているため、地震・津波によって大規模な災害が発生する恐れがあります。しかし、「神奈川県石油コンビナート等防災計画」などの防災政策(2012 年12 月発表の修正素案を含む)には、全面火災などの大規模災害を想定した未然防止・消防・避難の対策が弱く、近接する市街地への災害拡大を防ぐ対策が講じられていないなど、重大な問題があります。

東日本大震災の経験と科学的知見をふまえ、コンビナート大災害から労働者と住民の命を守ることできる防災政策への「転換」が、今こそ求められています。
2. 東日本大震災で明らかになった、コンビナート地区での5つの危険な実態
東日本大震災を受け、県下のコンビナート地区では次の5つの危険な実態が浮き彫りとなりました。
① 8割の事業所が液状化対策を実施せず
② 危険物タンクの耐震化の遅れ(2017 年が期限)
③ 津波被害への対策はわずか16%
④ 県コンビナート防災計画の「被害想定」はきわめて不十分
⑤ 「自主保安」の名による安全基準の規制緩和
なかでも、液状化による側方流動(地盤が水平に移動すること)は、施設・危険物タンクの損壊などをもたらす恐れがあり、津波は浸水被害だけでなく危険物の漏えいや火災を広範囲に拡大(津波火災等)させました。どちらも、コンビナート地区における大災害を発生させます。しかし、県の災害想定ではこうした大規模災害への対策は義務づけられていません。
また市原市の液化石油ガス(LPG)タンク爆発事故では、事業者による保安検査等での法令違反が被害の拡大をもたらしており、規制緩和で自主的な保安点検などを推進した問題は重大です。

3. 労働者と住民の命を守るために4つの緊急対策を
日本共産党は全ての労働者・住民の命を守るため、次の4 つの緊急対策を提言します。
【1】 被害予測:地震津波被害予測を抜本的に見直し、労働者・住民参加で安全総点検運動を。
【2】 予防対策:護岸や構造物(危険物タンク・防油堤等)での耐震化・耐津波化を万全にする。
【3】 応急対策:労働者と住民の命と安全を守る消防体制と避難対策を
【4】 災害遮断:コンビナート地区と市街地との分離、災害拡大の遮断を
全ての労働者・住民の命を守るためには、全面火災や津波火災など最悪の事態を想定し、国や自治体の公的責任と事業者責任双方による抜本的な災害対策が不可欠です。
大規模災害を防ぐためには、公的責任による護岸の耐震化(側方流動対策)と、事業者責任による危険物タンクや防油堤の耐震化・耐津波化等の万全な予防対策を講じ、危険物漏えいと火災を発生させないことが必要です。
万一の全面火災や津波火災の際、各人工島から労働者が安全に避難するためには、企業の責任による防災シェルターなどの一時避難所の設置と、公的責任による陸側または海側への避難路確保といった、官民の総力をあげた対策を講じなければなりません。
また近接する市街地への災害拡大を防ぎ、労働者の陸側への安全な避難のために、災害遮断の抜本的な対策を立てることが決定的に重要です。防災遮断帯や遮断壁等を設置する、コンビナート地区と市街地との間にある内奥運河や道路・鉄道を耐震性や防潮堤機能を備えた盛り土構造とするなど、早急に検討することを求めます。
4. 日本共産党神奈川県委員会から県民のみなさんへの訴え
国や自治体は、護岸の耐震化や防災遮断対策など抜本的な災害対策を実施するとともに、事業者による災害対策の強化を指導・監督することを通じて、コンビナート災害から県民の命を守る公的責任を果たさなければなりません。そのために日本共産党は、幅広い県民・事業者の皆さんと力を合わせて、関係法令の法改正や必要な特別立法、県コンビナート防災計画等の抜本的強化を求めます。
同時に日本共産党は、県民の命と安全を最優先へ、政治を大元から変えていくことを呼びかけます。

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